大学や職場で急にTOEIC Bridgeを受けなければならなくなったけど、対策として何から始めていいかまったく分からない。
英語なんて中学1年レベルでも怪しいから、これまでずっと避けて生きてきたのに・・・。
英語と聞いただけで逃げたくなるし、TOEIC Bridgeのようなテストなんて受けたこともない。
単語に文法、リスニング。
こんな言葉をチラッと見ただけで、すっかり腰が引けてしまう。
でも試験は避けて通れないから、勉強法が知りたい!
ただ、TOEIC Bridgeは参考書が少ないし、ネットでもあまり情報が見つからない。・・・
あなたもこのような悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
そんなあなたのために、このページではTOEIC Bridge対策として、4つのステップで学べる勉強法をご紹介しています。
英語の苦手なあなたにオススメの勉強法ですので、ぜひTOEIC Bridge対策にお役立てください。
鉄則:手を広げ過ぎてはいけない
これからTOEIC Bridgeの勉強をするに当たり、ぜひあなたに覚えておいてほしいことがあるので、最初にお伝えさせてください。
「鉄則」とも言うべき超重要事項です。
それは絶対に手を広げ過ぎてはいけないということです。
なぜなら、あれこれ手を広げて曖昧な知識をいくら身に付けても、試験では何の役にも立たないからです。
役に立たないどころか、むしろ悪影響を及ぼします。
もしかしたら「できるだけ知識は多い方が有利だから、手広く勉強した方がいいんじゃないの?」と思われるかもしれません。
たしかに、TOEIC Bridgeのように色々な問題が出される試験では、知識が多い方が有利です。
ただ、ここで忘れてはならない大前提があります。
それは、1つ1つの知識が正確であるということです。
正確な知識であれば多い方が有利になりますが、曖昧な知識ばかりたくさん持っていても何の役にも立ちません。
先ほども書いたように、むしろ悪影響を及ぼし、あなたの点数を下げる大きな原因になるのです。
手を広げすぎるとこんな悪影響が!
以上のことを分かりやすくするために、少し極端な例で説明させて頂きます。
例えば、1ヶ月後に試験があるとしましょう。
出題されるのは中学校で習う英語の全範囲。
その試験をAさんとBさんが受けます。
どちらも全く英語ができないというレベルです。
ただ、この2人は勉強法が違っていました。
Aさんは知識の「質」を重視。
中1で習う範囲に絞って、知識が正確になるまで1ヶ月間何度も繰り返すという勉強法です。
その結果、中2や中3の知識は全くありませんが、中1で習う範囲はしっかり理解できています。
一方、Bさんは知識の「量」を重視。
1ヶ月で、できるだけ広い範囲を勉強しようと、中1から中3までの全範囲を勉強するという方法です。
結果的に、中1から中3まで広く見渡すことはできたものの、しっかり理解できているところはほとんどありません。
この場合、中1の範囲に絞って勉強したAさんは、中2や中3の問題は解けなくとも、中1の問題ならきちんと解けるはずです。
具体的には、
「この単語の意味は○○だから、答えはこれだ。」
「この問題は勉強していない所だから、適当にマークして次に進もう。」
「お、この問題は分かるぞ。」
という解き方ができるのです。
つまり、自分の知っている範囲が明確なので、解ける問題と解けない問題がはっきり分かるということですね。
その結果、時間の使い方にメリハリをつけて、自分が解ける問題に集中できるので、着実に点数を積み重ねることができます。
これに対し、中1から中3までの範囲を広く見渡しただけのBさんはどうでしょうか。
Bさんの頭に残っているのは「どこかで見たような気がする」という曖昧な知識だけ。
「あれ?この単語、どこかで見た気がするけどなあ。意味は何だっけ?う~ん・・・たぶんこれかな。」
「この文法も見たことはあるけど、何がポイントだったっけ?たしか、こんな感じだったような・・・。」
というような解き方しかできなくなってしまいます。
そうするうちに、どんどん時間はなくなり、結局ほとんどの問題を「何となくこれかな?」で解いてしまう。
これでは点数を稼ぐことはできません。
いかがでしょうか?
分かりやすいように少々極端な例を挙げましたが、曖昧な知識をたくさん持っていても意味がないということがお分かり頂けたのではないかと思います。
試験に使えるのは正確な知識だけ
当たり前のことですが、試験では正確な知識しか使えません。
そして、正確な知識を身に付けるには、手を広げ過ぎないこと。
勉強する範囲を絞って、そこに出てくる知識が正確になるまで繰り返す。
いわゆる「選択と集中」「量より質」ということですね。
手を広げるのはその後です。
あれこれやりたくなる気持ちも分かりますが、ぐっと我慢。
勉強する範囲を絞って試験に使える正確な知識を1つ1つ着実に増やしていきましょう。
TOEIC Bridge対策【4ステップの勉強法】
それでは、ここからTOEIC Bridgeの具体的な勉強法をご紹介します。
英語に苦手意識を持つあなたがやるべきことは以下4つのステップです。
- ステップ1、TOEIC Bridgeの問題を知る
- ステップ2、中学英語の基礎を固める
- ステップ3、英語の音に慣れる
- ステップ4、問題演習を行う
中でもステップ2の中学英語の基礎を固めると、ステップ3の英語の発音に慣れるが中心となります。
ステップ1、TOEIC Bridgeの問題を知る
まず、TOEIC Bridgeの問題を知ることが全ての出発点です。
どういう試験なのか知らずに勉強を始めると、的外れなことをやってしまう可能性がありますからね。
たとえば、時間をかけて単語のスペルを正確に覚えても、TOEIC Bridgeはマーク式であり、自分で正確なスペルの英語を書く必要はないなので、このような勉強はほとんど意味がありません。
きちんとゴールを見据えて何すべきか把握した上で、勉強をスタートさせましょう。
そのために一番役立つのが「TOEIC Bridge公式ガイドブック」です。
これはTOEIC Bridgeを運営する「国際ビジネスコミュニケーション協会 」から出版されている、文字通り「公式」の教材です。
試験概要から例題、ポイント、さらには本番と同じ形式のテスト1回分が収録されているので、TOEIC Bridgeがどのような試験なのかを把握するのに最適な一冊と言えます。
また、TOEIC Bridgeの公式サイトにも例題が載っていますので、こちらも参照してみるとよいでしょう。
さらに、このブログでも試験概要や各パートの対策について説明していますので、ご覧いただければと思います。
>> TOEIC Bridgeの記事一覧はコチラ
ステップ2、中学英語の基礎を固める
次のステップは「中学英語の基礎を固める」ということです。
これはTOEIC Bridgeを受けるために行うべき勉強の中心となります。
なぜなら、TOEIC Bridgeでは、中学で習うレベルの知識が多く出題されるからです。
たとえば単語や熟語。
TOEIC Bridgeに出てくる単語・熟語のうち、どれくらいが中学で習うものだと思いますか?
先ほど「TOEIC Bridgeの問題を知る」の箇所で「TOEIC Bridge公式ガイド」を紹介しましたが、この公式ガイドに出てくる単語と熟語の数を調べたところ、全部で405個でした(I や you, a, the などは除いています)。
そして、このうち中学で習う単語・熟語は321語もあったのです。
つまり、「TOEIC Bridge公式ガイド」に出ている単語・熟語のうち79%、約8割が中学で習うものということになります。
文法についても同様に中学英語のレベルです。
もともとTOEICはビジネスや日常生活における英語運用能力を測るテストですので、大学入試に出てくるような難解な文法は出題されません。
本当に基礎的な文法知識さえあれば十分です。
したがって、単語にしても文法にしても、まずは中学で習う英語の基礎をしっかり固める。
これこそ、あなたが最も力を入れて勉強すべきことなのです。
中学英語の基礎固めに使うテキスト
では、中学英語の基礎固めは、どのようなテキストで勉強すればいいのでしょうか?
これについては、ご自分に合うものを選んでくださいとしか言えないのですが、中学英語を復習するための本もたくさん出版されていますので、そういったものを使って頂いても良いと思います。
ただ、中学3年分を1冊にまとめたような本は、中学英語の記憶をサッと思い出すために作られているため、1つ1つの解説があっさりしています。
したがって、試験までどのくらいの時間があるかにもよりますが、できれば学年ごとにしっかり解説してあるものを使って基礎固めをするようにしましょう。
もちろん、英語に自信がないのであれば、まずは中学1年のものから始め、しっかり理解できたら中学2年へ、と進めるようにしてください。
焦って広く勉強しようとしても、結局何も身に付きません。
範囲は狭くても、その内容をしっかり理解することを徹底した方が、結果的にはスコアアップにつながります。
中学英語の基礎を固めるために
ここまで、TOEIC Bridgeにおける中学英語の重要性をお伝えしてきましたが、中学英語といっても、いざ取り組もうとすると、思ったより大変に感じる場合もあるかと思います。
そこで、当サイトでは、TOEICのために必要な中学英語の勉強法を詳しくまとめています。
しっかりと中学英語を復習したい!という方にオススメの記事ですので、下記のリンクをクリックしてご覧ください。
>>【TOEICのために必要な中学英語の勉強法】のページはコチラから。
ステップ3、英語の音に慣れる
中学英語の基礎を固める勉強と並行して、「英語の音に慣れる」ということも非常に重要なステップです。
なぜなら、TOEIC Bridgeではリスニングが得点の半分を占めているからです。
とはいえ、リスニングなんて今まで全くやったことがないから自分には無理!と思われるかもしれません。
たしかに、リスニングのスキルはすぐに身に付くものではありませんし、今までやったことがなければなおさらです。
ですが、TOEIC Bridgeのリスニングは、スピードは緩やかですし、使われる単語も簡単なものが多いので、できる限りの準備はしておきましょう。
そこで、リスニングというより、まずは「英語の音に慣れる」ということから始めると、スムーズに進めていくことができます。
先ほど「中学英語の基礎を固める」のパートで紹介したような「中学英語を復習するための本」にもCDが付いていたり音声をダウンロードできたりするものがありますので、このような付属の音声教材を活用すると良いでしょう。
また、NHKのテレビやラジオにも、初級者向けの英会話番組がありますので、これで耳を慣らすのも効果的です。
いずれにしても、難しい単語や文法が使われていない音声を何度も聞いて、英語の音に慣れるようにしてください。
英語の音に慣れる方法
ここで、英語の音に慣れるためにオススメの方法があるのでご紹介いたします。
それは、音声教材を聞く際に、耳で聞くだけでなく、それを発音してみるという方法です。
つまり、リスニングの勉強法として、発音をしっかり練習するということです。
リスニングなのに発音?と思われるかもしれませんが、これが意外に効果的。
なぜなら、発音を練習して「正確な英語の音」が分かるようになれば、耳から入ってくる音も正確に聞き取れるようになるからです。
音声教材を何度も聞いて、流れてくる英語の音が把握できたら、次は自分の口で発音してみましょう。
特に今までリスニングの練習をしたことがない人ほど、いち早く取りかかるようにしてください。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ続けることで発音が滑らかになり、その結果リスニングもできるようになるはずです。
そして、この場合も手を広げすぎるのではなく、聞き慣れた音声教材で繰り返し練習することがポイントとなります。
何度も何度も聞いたり発音したりを繰り返して、英語の音に慣れていってください。
ステップ4、問題演習を行う
中学英語の基礎を固め、それと並行して英語の音に慣れる訓練をした後は、最後のステップとして本番に向けた問題演習を行いましょう。
まずは、個別のパートごとの対策をして、次に模試にチャレンジするという流れが良いと思います。
というのも、いきなり模試を解いたけど、何が何だかよく分からなかったという使い方はもったいないからです。
そして、問題演習を行う上で大事なことが2つあります。
それは、解きっぱなしにしないということと、何度も繰り返し解くということです。
問題は解きっぱなしにしない
問題演習を行う上で大事なことの1つ目は、解きっぱなしにしないということです。
問題演習を行う意味は、本番に慣れるということもありますが、もっと大事なことは自分の苦手な箇所を把握して復習することにあります。
頭の中に知識を入れるだけではなく、実際に問題を解いてみないと、自分の苦手な箇所は分かりませんし、その克服もできませんからね。
ところが、問題を解きっぱなしにしてしまうと、どこが苦手なのか分からずじまいです。
その結果、苦手箇所の克服もできず、スコアアップは期待できません。
これでは、時間をかけて問題演習を行った意味がないですよね。
問題演習を行った後は、必ず復習をして、苦手な箇所を減らすようにしてください。
何度も繰り返し解く
問題演習を行う上で大事なことの2つ目ですが、それは何度も繰り返し解くということです。
一度解いた問題を解くことに意味があるの?と疑問を持たれるかもしれませんが、これは非常に効果的な勉強法です。
というのも、同じ問題を繰り返し解くことで、様々な出題パターンに対して瞬時に、かつ正確に反応することができるようになり、問題文をパッと見ただけで「あのパターンの問題だな」と分かるようになるからです。
問題文を読む段階で「う~ん、何が問われているんだろう···」と悩んでいては、いくら時間があっても足りませんからね。
また、同じ問題を繰り返し解くことで「自分が理解したつもりになっていた」曖昧な知識が浮き彫りになるというのも大きなメリットです。
一度解いて間違った箇所を復習したとしても、その知識がすぐ身に付くとは限りません。
むしろ、何回も同じような間違いを繰り返す場合が多いとも言えます。
そのような場合は、演習書の解説を読むだけでなく、いったん参考書に立ち返って基礎的なことから復習する方が、かえって早く確実に知識が身に付くものです。
そうすると、しっかり理解している事柄は自信を持って解くことができますし、曖昧だった知識も少しずつ定着し、試験で使える知識になっていきます。
以上のように、問題演習も手を広げすぎるのではなく何度も繰り返すことで、着実に実力がついていくということを忘れずに取り組んでください。
問題演習に適した本は?
さて、それでは問題演習に適した本は何があるのかという話になりますが、現行のTOEIC Bridgeに対応している演習書は3つしかありません。
1つは、上でも紹介した、国際ビジネスコミュニケーション協会から出ている「TOEIC Bridge公式ガイド」です。
こちらはTOEICの運営協会から出されており、試験概要や出題形式、対策などが解説されていますし、1回分の模試も載っています。
ですので、ざっとTOEIC Bridgeのテスト内容を把握し、模試で本番の演習をするには良い本です。
ただし、各項目はあまり詳しく書かれていないので、時間をかけてしっかり対策をしたい人には向いていません。
もう1つは早川幸治先生の「はじめてでも80点突破」という本です。
こちらはパート別の対策が20日間で仕上げられるように構成されており、説明も詳しく書かれていますので、これまで身に付けた英語の知識をTOEIC Bridgeの問題に応用していくのに向いていると思います。
また、1回分の模試も掲載されているので、TOEIC Bridgeに必要な知識を再確認した上で問題演習を行いたい人にオススメです。
上記以外にも演習書がない訳ではありませんが、TOEIC Bridgeは2019年にテスト内容の変更があり、変更以前の演習書は現在のテストに対応していないという欠点があります。
やはり現在のテストに対応した演習書を選ぶの方が良いでしょう。
単語帳について
以上が、英語に苦手意識を持つあなたにオススメのTOEIC Bridgeの勉強法です。
さて、ここまで読み進めていただいたあなたは、そろそろ気になっているのではないでしょうか。
単語の勉強はどうすればいいの?
単語帳はどれを使えばいいの?
どの範囲の単語を覚えればいいの?
ということが。
やっぱり単語は気になりますよね。
TOEIC Bridgeも英語の試験である以上、単語を多く知っている方が有利であることは間違いありません。
ただし、最初にお伝えした「手を広げ過ぎてはいけない」という鉄則は単語にも当てはまります。
曖昧な単語知識ばかりを増やしても試験では使い物になりません。
やはり、単語も範囲を絞って何度も繰り返すことで、知識を正確にするということがとても大切です。
まずは、これまで紹介してきた方法で勉強する中で出てきた単語を1つ1つ覚えるようにしましょう。
中学英語の基礎を固める勉強の中でも、かなりの数の単語が出てくるはずです。
その基礎固めを何度も繰り返す際に、出てきた単語も覚えていく。
また、リスニングの練習でも、音声教材を繰り返し聞く中で出てきた単語を覚えるようにする。
さらに、問題演習を繰り返し行う中で出てきた単語を覚える。
こうすることで、単語だけの勉強を行わなくても、文法やリスニング対策、問題演習を行いながら、単語力もついてくるので一石二鳥です。
そして、中学英語の基礎固めが終わり、テキストに出てくる単語もしっかり身に付いた段階で、もし余裕があるなら中学英語の単語帳を使って語彙を増やすのも良いでしょう。
ただし、その場合も単語帳に載っている単語を広く浅く覚えようとするのではなく、狭い範囲を繰り返すことで正確な知識を少しずつ増やすように心がけてください。
これまで何度もお伝えしてきたように、新しい知識を広く浅く身に付けようとしても、本番の試験では使い物になりません。
確実に本番で使える正確な知識を身に付けていきましょう。
補足
ここに書いている「正確な知識」とは、TOEIC Bridge受験に必要な範囲での正確な知識という意味です。
TOEIC Bridgeは全て英語で出題されるマーク式の試験ですので、英語から日本語の意味が分かればとりあえずはOKです(本当は日本語に訳す時間がもったいないので、日本語ではなく映像やニュアンスが浮かぶのがベストですが)。
また、間違ったスペルを訂正する問題が出るわけでもないので、完璧に正確なスペルを覚える必要もありません。
ですので、TOEIC Bridgeの問題を解くために必要な範囲でしっかり覚えるということを目標に単語の知識を増やすようにしてください。
【無料】TOEICのための中学英語マスター講座のご紹介
TOEIC Bridgeの4ステップ勉強法、いかがでしたか?
本文中で、しつこいくらい何度も繰り返しましたが、やはり大事なことは「手を広げすぎず狭い範囲を繰り返すことで、試験で使える正確な知識を着実に増やしていく」ということです。
英語が苦手であればあるほど、この鉄則を忘れることなく、基礎知識の理解を徹底しましょう。
そして、基礎知識の理解に役立てて頂きたいのが【TOEICのための中学英語マスター講座】です。
TOEIC受験のために必要となる中学英語を効率的かつ実践的にマスターできるように、文法、単語、リスニングという3つの力をバランスよく学んで頂くことができます。
今回お伝えしたTOEIC Bridgeの4ステップの勉強法に近い形で中学英語を勉強することが可能です。
すべて無料で公開していますので、じっくり取り組んで基礎力アップのためにご活用ください!