将来、就職や転職、昇級で有利になるようにTOEICを受けたい!
でも、自分の英語は中学1年で止まっているレベル。
試しに初級者向けのTOEIC参考書を見てみたけど、ある程度英語が分かっている前提で解説してあるから、理解できる気がしない。
だから、今度こそしっかり中学英語からやり直したいんだけど、どんな教材で勉強すればいいの?
今までは単語も文法も曖昧で何となくフィーリングで解いてきたけど、さすがにTOEICでは通用しない?
あなたもこのような悩み・疑問をお持ちになっているかもしれません。
そこで、このページでは、TOEIC受験に向けて中学英語からやり直すオススメの方法をご紹介したいと思います。
結論:オススメの勉強法はこの流れ!
TOEICを受験するために中学英語からやり直すなら、中学英語を学年別に解説した参考書を軸にして文法と単語、リスニングに取り組み、基礎ができた段階で初級者向けのTOEICの問題集や参考書に進む、またはTOEIC Bridgeに挑戦するという流れがオススメです。
なぜなら、TOEIC対策の書籍や講座は、中学で習うような基礎的な英語の知識を前提に解説してある場合が多いため、基礎ができていない段階でTOEICの勉強をしても効率が悪いからです。
とにもかくにも中学英語の基礎をしっかり理解することを目指して勉強しましょう。
教材:中学英語を復習できる参考書
まず中学英語を復習できる参考書を用意しましょう。
今では色々な参考書が出版されていますが、オススメは1冊で1学年分の内容を解説してある100ページほどの参考書です。
中学英語からやり直したいという人のための参考書には、3学年分を100ページほどで解説してあるものもありますが、このような参考書は中学時代に勉強したことを短期間で思い出すために作られているので、説明がかなりアッサリしています。
したがって、中学英語を基礎からしっかり勉強するには向いていません。
これとは逆に、3学年分を1冊で詳しく解説している参考書もありますが、こちらは1冊が250~300ページほどで、ボリュームが大きくなってしまいます。
ですので、最後まで終わる前に途中でモチベーションが下がり挫折してしまうかもしれません。
そこで、先ほども書いたように、1冊で1学年分の内容を解説してある100ページほどの参考書がオススメとなるわけです。
1学年分の内容が100ページほどで書かれていれば、説明も詳しくなりますし、1冊を終わらせるのにかかる時間も少なくて済みます。
つまり、詳しい解説でしっかり理解しながら勉強し、しかも早い段階で1冊終わった達成感を得ることができるのです。
そうなると、内容をきちんと理解した上で、モチベーション高く次の学年に進むことができます。
このような参考書は1冊当たり1,000円前後ですので、中学3年分を勉強しようとすると約3,000円ほどかかりますが、やはり他のタイプの参考書にはない大きなメリットがあります。
したがって、まずは1冊で1学年分の内容を解説してある100ページほどの参考書から勉強をスタートさせましょう。
さらに言うと、学習した内容が英語で聞けるリスニング教材(CDまたはダウンロード)が付属している参考書であればさらに良いです(最近はほとんどの参考書に付属していますが)。この点はリスニングの箇所で詳しく説明します。
■このパートのポイント:まずは、1学年分の内容を100ページほどのボリュームで解説してある参考書を用意する。
【理由1】学年ごとの内容が詳しく説明されているので、しっかり理解できるから。
【理由2】早い段階で1冊終わった達成感が得られるので、モチベーションが続くから。
(リスニング教材が付属していればさらに良い。後述)
文法の理解が最優先
TOEIC受験のために中学英語からやり直したいという場合、単語や文法、リスニングやリーディングなど、やることは色々ありますが、まずは文法の理解を最優先にしましょう。
これには2つの理由があります。
理由1:文法は英語のルール
1つ目の理由としては、文法は英語という言語のルールだからという点が挙げられます。
会話を聞くにも、文章を読むにも、そのルールを理解していなければ内容が分からないからです。
ただ、まずは文法を!と言われても、やっぱり単語が分からないことにはどうしようもない気がするけど・・・と思われるかもしれません。
気持ちは分かります。
確かに、文の構造が理解できても、単語の意味が分からなければ、内容は理解できませんからね。
しかし、文法といっても、抽象的なルールや構造ばかりを勉強するわけではありません。
文法を勉強する時は必ず英単語も出てきますよね。
つまり、単語だけを勉強しても文法の勉強はできませんが、文法を勉強していれば最低限の単語も同時に勉強できるのです。
ですから、単語は文法を勉強する際に出てきたものから覚えていけば、とりあえず問題ありません。
文法を理解するために解説をしっかり読む。そして、その中で出てくる単語の意味も合わせて覚える。
この流れを何度も繰り返すことで、文法が身に付き、単語の知識も着実に増えていきます。
理由2:文法は勉強の範囲が限られている
文法を最優先にした方が良い2つ目の理由として、基本的に単語やリスニングの勉強に終わりはないが、文法は範囲が限られているという現実的なことも挙げられます。
TOEICでは本当に基本的な文法しか出題されません。
ほとんどが中学で習うレベルの知識です。
したがって、文法に関しては、まずは中学レベルをマスターしておけばOK。
これに対し、単語やリスニング、さらにはリーディングといった勉強には基本的に終わりがありません。
TOEICで満点を取るような人でも、毎回知らない単語がいくつか出てくるそうなので。
したがって、単語やリスニング、リーディングなど、終わりのない勉強に力を入れる前に、まずはある程度範囲が決まっている文法を中心に勉強を進めていきましょう。
注意点:高校の文法まで手を広げない
ただ、中学の文法が終わったからといって高校の文法まで手を広げるようなことはしないで下さい。
そんな時間があるなら、中学の文法をもう一度復習した方が実力アップにつながります。
というのも、高校では非常に細かい文法知識まで学習するので、そこまで手を広げてしまうと本来TOEICに必要のないことまで勉強することになるからです。
これでは、あまりに効率が悪くなってしまいます。
もしTOEICの勉強をしていて、中学で習わないような文法が出てきたら、その都度知識を付け足していけば十分です。
■このパートのポイント1:文法の理解を最優先にする。
【理由1】文法を勉強していれば最低限の単語も同時に勉強できるから。
【理由2】文法は範囲が限られているから。
■このパートのポイント2:高校の文法までは手を広げない。
【理由】TOEICに必要のない範囲まで勉強することになるから。
単語は文法を勉強しながら覚える
先ほど文法のパートでも説明しましたが、単語は文法の勉強を進める中で出てきたものから、まずは覚えていくようにしましょう。
それだけでも中学英語を理解するのに必要な基本単語は、かなり身に付きます。
また、文法の勉強には色々な例文が使われるので、文法を勉強する際に出てくる例文とともに単語を覚えれば、具体的な単語の使い方も合わせて理解できるようになるというのも大きなメリットです。
たとえば、mindという単語には「(通常は疑問文で)嫌だと思う」という意味がありますが、これをこのまま覚えようとしても、あまり実用的ではありません。
それよりも、「依頼文の作り方」という文法項目を勉強する時に”Do you mind ~ing?”という用法と一緒に理解した方が、実際の英文を読む時にずっと役立ちます。
このように、まずは文法を勉強する中で出てくる単語を、その用法や例文ととも覚えることで、学習効果を高めていってください。
効率を重視するからこそ単語帳は使わない
単語帳を使うか使わないかは、意見の分かれるところですが、僕は単語帳は使わないことをオススメします。
単語帳なんて効率ばかり優先しているからダメだ、などと言うつもりは全くありません。
というより、効率を重視するからこそ単語帳は使わないというのが僕の考えです。
なぜなら、単語帳を使うと単語を覚えることが目標になり、英語を理解して問題を解くという本来の目標からズレてしまうからです。
あなたが達成したい目標は何ですか?
単語をたくさん覚えることですか?
それともTOEICで良い点数を取ることですか?
あなたが履歴書やエントリーシートに書きたいことは何ですか?
覚えている英単語の数ですか?
それともTOEICの点数ですか?
もちろん、英語を理解する上で単語は超重要です。
知っている単語の数が多ければ多いほど、理解できる英語の範囲も広くなりますからね。
ただ、それでも目的と手段をはき違えてしまうと、良い結果は得られなくなってしまいます。
いくら重要とはいえ、単語を覚えるのはあくまでも手段にすぎません。
TOEICの問題をしっかり解いて良い点数を取るという目的に直結した勉強を軸にしてください。
その軸となるTOEICの勉強を進める中で出てきた単語であれば、TOEICを解くのにそのまま活用できますからね。
さらに言うと、単に単語帳で暗記するより、問題を解いたり解説を読んだりしながら、出てきた単語を覚える方が記憶に残りやすいのではないかと思います。
例えば、知らない場所に行く場合、机の上で地図だけを見て道順を暗記するのと、実際に歩きながら地図を見て道順を覚えるのとでは、記憶の残りやすさも、記憶する情報の具体性も全く違いますよね。
単語の覚え方もこれと同じです。
問題や解説から離れて単語だけを抽象的に覚えるより、問題を解いたり解説を読んだりしながら覚えた方が記憶に残りやすく、単語の使い方や注意点など具体的なポイントも頭に入ります。
つい単語帳に手を出したくなる気持ちはとてもよく分かりますが、本当に効率よく単語を覚えてTOEICで良い点数を取りたいのであれば、文法やリスニング、リーディングの勉強を軸にして、その中で出てきた単語を覚えていくようにしてください。
■このパートのポイント1:単語は文法の勉強の中で出てきたものから、まずは覚えていく。
【理由】文法を勉強する際に出てくる例文とともに単語を覚えれば、具体的な使い方も理解でき、学習効果も高まるから。
■このパートのポイント2:効率を重視するからこそ単語帳は使わない。
【理由】単語帳を使うと、単語を覚えることが目標になってしまい、英語を理解して問題を解くという本来の目標からズレてしまうから。
リスニングにはできるだけ早く取り組む
これまで中学英語の文法と単語について書いてきましたが、ここでのテーマはリスニングです。
まず、TOEICのために中学英語からやり直したいという場合、リスニングはいつ頃から始めるべき?という疑問があるのではないでしょうか。
もしかしたら、リスニングは文法と単語が身についてから取り組もうと思われているかもしれませんが、「できるだけ早く」というのが僕の考えです。
なぜなら、リスニングは毎日の積み重ねによって、英語を聞き取ることに慣れる必要があり、そのためには少しでも早く始めて多くの英語を聞いたほうが良いからです。
でも、いきなり英語を聞き取るなんて難しそうですよね?
そこで、中学英語を復習する参考書を選ぶ時、学習した内容が英語で聞けるリスニング教材(CDまたはダウンロード)が付属しているものが良いという話がここにつながってくるのですが、この話、覚えていますか?
「教材:中学英語を復習できる参考書」のパートでお伝えした内容です。
つまり、全く内容を知らない英文をいきなり聞き取るのは難しいですが、自分が勉強した内容と同じ英文なら聞き取ることもあまり難しくありません。
しかも中学英語やり直しの本に付属している音声教材は、初級者用にかなりゆっくりしたスピードで読み上げられます。
したがって、まずは文法と単語をしっかり勉強して、本に書かれている英語の内容が理解できたら、その箇所の音声を聞いてみましょう。
もちろんスピードはゆっくりで構いません。
ゆっくりでいいので1語1語の発音をしっかりと聞き取るようにしましょう。
そして、ゆっくりとしたスピードで聞き取れるようになったら、少しずつスピードを上げていきましょう。
自分で発音するのもリスニングに効果的
また、英語を耳から聞くだけでなく、自分で発音してみるのもリスニングにとても効果があります。
リスニングなのに発音?と思われるかもしれません。
ですが、自分で発音するためには正確に音を理解する必要があります。
それゆえ、正確に聞き取ろうとする意識が強くなり、その結果、単に耳で聞くだけの練習よりも聞き取る力が身に付きやすくなるのです。
リスニングというと、耳で聞くことだけに気を取られるためか、自分で発音するという練習が効果的であることは、あまり知られていません。
しかし、リスニングの力がある人ほど、発音の大切さを理解し実践しています。
ぜひあなたも、耳で聞くだけでなく、自分で発音するというトレーニングにも取り組んでみてください。
■このパートのポイント1:リスニングはできるだけ早い段階で勉強を始める。
【理由】毎日の積み重ねによって英語の音に慣れる必要があるから。
■このパートのポイント2:中学英語やり直しの参考書に付属している音声教材を使う。
【理由】一度勉強した英文と同じ内容なら聞き取りやすいから。
■このパートのポイント3:自分で発音するのも効果的なリスニングの練習になる。
【理由】自分で発音するために正確に音を聞き取ろうとする意識が強くなるから。
中学英語やり直しの後はTOEICの勉強へ
さて、以上がTOEICを受験するために中学英語からやり直す方法です。
ここまでご紹介した文法、単語、リスニングの勉強が基礎となるので、何度も繰り返して身に付けるようにしてください。
では、中学英語のやり直しが終わったら何をすればいいのでしょうか?
中学が終わったから高校の復習・・・ではありません。
文法の所でも触れましたが、高校の英語まで復習すると、TOEICに必要のないことまで勉強することになってしまいます。
中学英語のやり直しが終わったら、TOEICの勉強に移りましょう。
レベルとしてはTOEIC初級者向けの勉強がオススメです。
仮にTOEIC600点が目標だとしても、その1つ手前のレベルをクリアしておく必要があります。
いきなりTOEIC600点を目指す教材に取り組んでも、中学英語だけでは太刀打ちできず、かえって挫折するかもしれません。
せっかく時間をかけて中学英語をやり直したのに、肝心のTOEICの勉強で挫折するのはもったいないですよね。
ここは決して焦らず、中学英語という基礎の上に、TOEICの勉強を1つずつ積み上げていくようにしましょう。
TOEIC初級者向けの教材も色々ありますので、自分に合ったものを選び勉強を進めていってください。
力試しはTOEIC Bridgeがオススメ
中学英語のやり直しが終わると、その時点での自分の実力がどのくらいなのか気になることもあると思います。
何かちょうどよい力試しとなる試験はないのでしょうか?
ここでTOEICそのものを受けてみるのも1つではありますが、リスニングもリーディングもそう簡単に解ける訳ではありません。
ですので、先ほども書いたように、いきなりTOEICを受けた結果ショックを受け、挫折して諦めてしまう・・・ということもあり得ます。
また、英検3級が中学卒業レベルと言われていますので、力試しに英検3級を受けようと思う人がいらっしゃるかもしれません。
ただ、英検は筆記やスピーキングがあるなど、TOEICと形式が違うので、英検向けの勉強が新たに必要となります。
あくまでも力試しで受けるのに、別の勉強をしなければならなくなるのは、ちょっと負担が大きすぎますよね。
そこでオススメはTOEIC Bridge(トイックブリッジ)です。
あまり馴染みはないかもしれませんが、TOEIC Bridgeという名前の通り、TOEICへの架け橋、つまり一般的なTOEICの前段階のテストという位置付けになります。
形式は一般的なTOEICと同じく4択のマーク式ですが、内容は日常生活に関するものが多く、ビジネス英語の知識はあまり必要ありません。
また、試験のレベルとしては初級者向けですし、問題数も一般的なTOEICの半分(リスニング50問、リーディング50問、合計100問)で、リスニングのスピードもゆっくり。
したがって、TOEIC Bridgeは中学英語のやり直しが終わった段階で力試しをするのにピッタリの試験なのです。
実際に、TOEICの勉強を本格的に始める前の準備として、このTOEIC Bridgeを受ける人も少なくありません。
もちろん、最終的な目標はTOEICですので、TOEIC初級者向けの教材で勉強しながらになるとは思いますが、力試しとして是非TOEIC Bridgeにチャレンジしてみましょう。
あまり多くは出版されていませんが、TOEIC初級者向けの教材としてTOEIC Bridgeの問題集や参考書を使うのもOKです。
TOEIC Bridgeの勉強は一般的なTOEICにもそのまま結び付きますので、まずはTOEIC Bridgeで高得点を目指してもよいと思います。
このサイトでもTOEIC Bridgeに関する記事をいくつか書いていますので、こちらもご覧ください。
>> TOEIC Bridgeの記事一覧へ
■このパートのポイント1:中学英語のやり直しが終わったら、初級者レベルのTOEICの勉強に移る。
【理由】いきなりTOEIC600点を目指しても、挫折する可能性が高いから。
■このパートのポイント2:力試しをする試験としてはTOEIC Bridgeがオススメ。
【理由】形式、内容、レベル、問題数、リスニングのスピードなどがちょうど良いから。
【無料】TOEICのための中学英語マスター講座のご紹介
TOEIC受験に向けた中学英語やり直しの方法、いかがでしたでしょうか?
やることは色々ありますが、基礎から1つずつ積み上げていけば、きっと目標とする所までたどり着けるはずです。
英語の実力は短期間で身に付くものではありません。
決して焦らず、日々できることをコツコツと続けていってください。
そのお手伝いとして【TOEICのための中学英語マスター講座】をこのサイト内で開いています。
TOEIC受験のために必要となる中学英語を効率的かつ実践的にマスターできるように、文法、単語、リスニングという3つの力をバランスよく学んで頂くことができます。
基本的に今回お伝えした勉強法に近い流れで中学英語のやり直しが可能ですので、中学英語を固めてTOEICのスコアアップにつなげてください。
全13回の講座をすべて無料公開中です!
はじめまして。英語力ゼロから英語の学習をし直したいと思っている社会人です。
100ページ程度で1学年分のボリュームを解説してある本で、オススメのものを教えていただきたいです!探してみたのですが、中学英語でまとめてあるものが多くて…
はまお様。コメントありがとうございます。
お返事が大変遅くなってしまい、誠に申し訳ございませんでした。
頂いたご質問ですが、オススメしたい書籍は、以下の2冊です。
■中1英語をひとつひとつわかりやすく。(山田暢彦 監修)
アマゾンのページ
■ぐーんっとやさしく 中1英語(文英堂編集部)
アマゾンのページ
これら2冊は、どちらも音声を聞けますので、リスニングの練習にもなります。
お仕事をしながらの勉強は大変かと存じますが、コツコツと続けていって頂ければ、きっと結果はついてくるはずです。
また何かご質問などございましたら、お気軽にお問い合せください!