せっかくTOEIC本番に向けて勉強してきたのに、試験当日にベストコンディションで受けられず、実力を100パーセント出し切れなかったら、とてももったいないですよね。
そこで、このページでは、TOEIC前日の過ごし方、当日の過ごし方、そして受験上の注意点と持ち物についてまとめました。
ぜひ、万全の準備を整え、ベストコンデションで受験できるようにしましょう。
TOEIC前日の過ごし方~5つのポイント
試験前日の過ごし方は、本番のコンディションを整える上でとても重要です。
ここでは、本番のコンディションをしっかり整えられるように、前日を有意義に過ごすための5つのポイントをご紹介します。
前日の過ごし方~ポイント1:今までの復習
どんな試験でもそうですが、試験前日に新しい知識をあれこれ詰め込み過ぎるのは、かえって逆効果となることが多いです。
もしかしたら前日に詰め込んだことが試験に出るかも、と期待してしまうかもしれません。
しかし、TOEICは英語全体の理解が問われる試験です。
学生時代の定期試験のように出題範囲が決まっている訳ではありません。
そのような試験であるのに、その前日に詰め込んだ知識がたまたま出題される確率なんて、果たしてどれほどのものでしょうか?
逆に、前日に新しいことを覚えようとして、もし分からないことや知らないことが出てきたら不安になってしまいます。
その知らない知識にが気になって、精神的に悪い影響を及ぼしかねません。
僕が昔勉強していた法律の国家試験では、試験前1週間から新しいことは勉強するなと講師から言われていました。
たまたま出題されるというプラスの面より、上のような精神的なマイナスの面が大きいからです。
TOEICでも、1週間とは言わないまでも、前日くらいは新しいことを頭に入れるのはやめておきましょう。
前日に詰め込んだ新しい知識をすぐ使いこなせるようになる訳ではありませんしね。
では、前日は何をすればいいのかというと、まずは今まで勉強してきたことの復習・確認です。
といっても全てのテキストをくまなく復習するのではなく、今まで自分が頑張ってきた足跡を振り返るつもりでパラパラと目を通す程度です。
「この辺りは理解するのに時間がかかったなぁ」とか、「この時は忙しかったけど頑張ったなぁ」など、今までやってきた自分を誉めてあげましょう。
軽く頭の中を整理すると同時に、翌日の試験本番に向けて気持ちを高めることができます。
前日の過ごし方~ポイント2:苦手分野を勉強
また、仕事や学校が休みで時間にゆとりがあれば、1日かけて苦手分野をじっくりと見直すというのも良いと思います。
試験の前日や当日は、日常と違う特別な日です。
こういう特別な日というのは、脳が活性化して記憶力が高まると言われています。
例えば、会社でも学校でも、何気ない日常の出来事より、入社式や入学式のような特別な日の出来事の方が鮮明に記憶に残っていませんか?
このような日に経験した出来事は記憶に残りやすいのです。
ですので、前日にあえて苦手分野を勉強することで、しっかりと記憶に残すという時間の使い方も悪くないと思います。
そこが翌日の試験に出なかったとしても、次回以降の試験に役立ちますしね。
前日の過ごし方~ポイント3:翌日の準備
試験当日の出発前にあれこれ準備しようとすると、気持ちが焦り、忘れ物をしてしまう恐れがあります。
持ち物は前日のうちに準備して、忘れ物がないか確認しておきましょう。
試験会場までのルートを確認することも重要です。
前日の過ごし方~ポイント4:普段通り過ごす
試験前日だからといって、急に何か特別なことをやる必要はありません。
普段やらないことをやってしまうとリズムが狂ってしまったり、変にテンションが上がって夜寝るのが遅くなったり、あまり良いことはないからです。
普段勉強している時間に勉強して、普段ご飯を食べている時間にご飯を食べる。
できるだけ普段通りに過ごすのが一番です。
前日の過ごし方~ポイント5:いつもと同じ時間に寝る
前述の「普段通り過ごす」に関連することですが、普段と同じ時間に寝るようにしましょう。
よく、試験前日は早めに布団に入ってしっかり寝るという人がいます。
しかし、人間にはリズムがあるので、いつもより早めに布団に入ったからといって、普段より早く眠れるとは限りません。
それどころか、いつもより早く布団に入ったためにすぐには寝付けず、寝付けないことが不安になって、かえっていつもより寝付くのが遅くなってしまうという事態もありえます。
ただでさえ試験本番を翌日に控え緊張しやすい精神状態です。
普段通りの時間に寝付けないというのは、精神的なダメージが大きくなります。
言うまでもなく、万全の体調で試験を受けるために睡眠はとても大事。
いつもより早く布団に入って多く寝ることよりも、普段通りの睡眠ができなくなるリスクを避けなけらばなりません。
試験前日に多く睡眠時間を取りたいという場合は、少なくとも1週間前から多く寝るリズムを作っておきましょう。
ここで、睡眠に関する豆知識を1つ。
それは、仮に眠ることができなかったとしても、布団の中で目を閉じて横になっていれば、睡眠の6割程度の効果は得られるということです。
ですので、いつも通り寝ようとしたけど寝付けない!と過剰に不安がる必要はありません。
寝付けなくてもある程度は大丈夫だと分かっていれば、安心して布団に入れますし、結果的にいつも通りの睡眠ができるようになると思います。
寝付けない時にゴソゴソ起き出して、余計に目を覚まさせたりしないようにしましょう。
TOEIC当日の過ごし方~3つのポイント
さあ、いよいよTOEIC試験当日です。
本番で100パーセント実力を出せるように、試験当日もうまく時間を使いましょう。
当日の過ごし方~ポイント1【自宅で脳を目覚めさせる】
試験当日にあれこれやっても、気持ちが焦るばかりでは意味がありません。
試験当日にやっておくことは、脳をしっかり目覚めさせることです。
試験開始と同時に脳がフル回転できるように準備しておくということですね。
できるだけいつも通りの時間に起床して、いつも通り朝食を食とって、という具合いに過ごし、少し時間を取って脳を英語に馴染ませましょう。
軽く英文を読んだり、文法や単語に目を通したり。
もちろんリスニングも。
できれば何度も解いたことのある問題をいくつか解いておきたいところです。
脳と目と耳を英語モードにしておくことで、試験開始から英語がスッと頭に入りやすくなります。
ただし、新しい問題は解かない方がいいでしょう。
知らない知識が出てきたり、自信があったのに間違えたりしたら、本番前にショックを受けてしまいますからね。
それが終わったら出発の準備です。
もう一度忘れ物がないか持ち物をチェックして家を出ましょう。
当日の過ごし方~ポイント2【移動中に気持ちを高める】
自宅を出てTOEICの試験会場へ向かう途中は、試験に向けて気持ちを高めていきましょう。
好きな音楽を聴く、好きな本を読む、使い慣れたテキストに目を通す、など自分に合った方法でテンションを上げるのがいいと思います。
どんな試験でも、試験直前のギリギリまで勉強する人と、ある程度のところで勉強をやめる人とに分かれます。
僕は後者です。
自宅で頭をほぐすためにテキストに目を通したりしたら、そこから後は勉強しません。
特に試験会場に移動する間などは音楽を聴いていることが多いです。
また、移動の電車内で「気持ちを高める言葉が書かれた本」のようなものを読んで気持ちを引き締めていたこともあります。
当日の過ごし方~ポイント3【試験会場ではリラックス】
試験会場に着いたら、試験前にやっておくことをササッと済ませましょう。
受付、席の確認、トイレなどです。
また、試験中にお腹が減らないように軽食を摂ったり、喉が渇かないように水分補給したり。
これらが終わったら、あとは何もせずリラックス。
あまりギリギリまでテキストを読んだり単語帳をチェックしたりしていると、脳が休む暇なく試験が始まってしまいます。
2時間の試験を乗り切るために、試験会場に入ったら気持ちを落ち着かせ試験開始を待ちましょう。
そして、試験が始まったら2時間突っ走るだけです。
この日のために続けてきた勉強。
その成果を100パーセント出し切りましょう!
TOEICで特に注目すべき6つの「受験上の注意点」
どんな試験にもそれぞれ特有のルールがありますが、それはTOEICも同じです。
中には他の試験では当たり前に認められていても、TOEICでは認められていないルールもあります。
こういうルールを知らずに受験してしまうと、思わぬ落とし穴にハマることになりかねません。
特に注目すべき「受験上の注意点」を6つ挙げていますので、あらかじめ頭に入れて試験に臨みましょう。
なお、TOEIC公式サイトには、ここで挙げているもの以外に注意点が掲載されています。
どれも常識的なものですが、受験前に一度ゆっくりと目を通しておくことをオススメします。
ただ、あまり時間がないという場合は、ここに挙げた注意点だけでも読んでおいてください。
出典元はTOEIC公式サイト内の「受験に際しての注意事項」と「よくある質問」です。
(この記事の終わりに公式サイトへのリンクも載せています)
注意点その1【遅刻厳禁】
遅刻したら受験できないのは当然ですが、TOEICは事前の受付があり、その受付に遅れると受験できなくなってしまいます。
受験票で受付時間を確認し、絶対遅刻しないようにしなければいけません。
注意点その2【飲食禁止】
ガムやアメも禁止されているので、普段から眠気防止のためにガムを噛んだりしながら勉強している人は注意が必要です。
ただ、『のどあめ』は試験開始前に試験官に申し出れば服用できるようです。
※ちょっと、ここだけの話※
「飲食禁止」とあるので「飲む」のもダメかと思われるかもしれませんが、実際にはペットボトルの水を飲んだりしても注意されることはありません。
ただし、飲んだ後ペットボトルはすぐにしまいましょう。
また、僕は毎回ミント系のガムを噛みながらTOEICを受けていますが、今まで注意されたことはありません。
ガムも新しいのをあらかじめ1個出しておいて、リスニング終了後リーディングに移る時に包み紙をペリッとはがして噛んでも、注意されたことはありません。
さすがに甘い匂いのするようなガムは分かりませんけど。
一応ご参考までに・・・。
そして、あくまで自己責任でお願いします。
注意点その3【腕時計や携帯電話の音】
TOEIC公式サイトに「試験中にアラーム音や着信音を発生させた方は、その場で退場していただきます」とビシッと書いてあります。
さすがに「その場で退場」と書かれるとビビりますね。
僕が今まで受験してきた中で、試験中に音を鳴らした人がいないので実際にどうなるかは分かりません。
ですが、音を鳴らせば周囲の迷惑になるのは確実です。
携帯電話の着信音だけでなく、デジタルタイプの腕時計もアラーム音が鳴らないようOFFにしておきましょう。
注意点その4【問題用紙への書き込み禁止】
僕が一番ビックリした注意点がこれです。
公式サイトによると、メモを取る、線を引く、○・×・レ等の印をつけることを含めて問題用紙へ書き込む行為が全て禁止されています。
問題用紙には一切書き込みしてはいけないということです。
個人的には、問題用紙に色々書き込みをした方が解きやすいので、書き込み禁止は正直キツいです。
消去法で解く場合でも選択肢に×印をつけてはダメ。
問題文中に線を引いたり丸で囲ったりしてはダメ。
普段の勉強で問題文に色々書き込んでいる人は特に注意が必要です。
いつものクセでつい書き込んでしまわないように気をつけて下さい。
注意点その5【違うセクションの問題文】
リスニング実施中にリーディングの問題文を見る行為、リーディング実施中にリスニングの問題文を見る行為は禁止されています。
リスニングをやっている時に、ちょっと時間が空いたりしても、リーディングの問題文を見てはいけないということですね。
少しでも時間をムダにしたくないからといって、うっかり他のセクションを見たりしないように注意しましょう。
注意点その6【問題用紙の持ち帰り禁止】
TOEICでは試験が終わった後、問題用紙を持ち帰ることはできません。
というより、試験終了後全員分の問題用紙が回収されるまでは教室を出ることができません。
問題用紙を持ち帰って復習したくてもできないのでご注意下さい。
TOEIC受験時の持ち物
大事なTOEICの試験当日に忘れ物をしてしまって、受験できなかったり本来の実力が出せなかったりしては大変です。
必ず前もって持ち物をチェックしておきましょう。
ここでは、TOEIC公式サイト「当日の持ち物」に載っているものと、それ以外に持って行った方がよいものを掲載しています。
TOEIC公式サイト内「当日の持ち物」に載っているもの
1:受験票
これは言うまでもありませんね。
絶対に忘れないようにしましょう。
2:証明写真1枚
縦4cm×横3cmで、カラー・モノクロともに可。
証明写真はモノクロで公式認定証に印刷されます。
3:本人確認書類
運転免許証・学生証・社員証・パスポート・個人番号カード・住民基本台帳カードなど、公的に自己を証明する写真付の本人確認書類(有効期限内のもの)
4:筆記用具
HBの鉛筆(またはシャープペンシル)、消しゴム
5:腕時計
試験中に時刻のアナウンスはありません。
また、腕時計以外のもの(携帯電話・置時計・ストップウォッチなど)を時計として使用することはできません。
6:マスク
マスクを着用していないと受験できません。
※以上、TOEIC公式サイトの情報をもとにしています。
上記以外に持って行った方がよい物8選
上記以外に「あると便利なもの」を8つピックアップしてみました。
絶対になくてはならない訳ではありませんが、実力を出し切るために持って行きたいものです。
1【軽い上着】
夏場に冷房が強すぎたり冬場に暖房が弱すぎたりして、試験会場が寒い場合に羽織るものがあると役に立ちます。
当日は、会場の室温に合わせて脱ぎ着しやすい服装が便利です。
2【軽食】
試験中にお腹が減ってグーッなんて鳴ったりしたら集中できません。
試験前に軽くお腹に入れるものを用意しておきましょう。
パンやおにぎり、バナナ、チョコレートなど、サッと食べることができて適度にお腹を満たしてくれるものがいいと思います。
もちろん、食べすぎて眠くならないように注意です。
3【飲み物】
試験会場によっては近くにコンビニがなかったり、自動販売機に列ができていたりすることがあります。
空腹と同じく、のどが渇くのも集中力を低下させる原因となります。
飲み物はあらかじめ準備しておきましょう。
4【クッションや耳栓】
TOEIC公式サイトの「よくある質問」に、試験前に申し出れば使用できると書かれています。
普段から使っている人にはありがたいですよね。
5【目薬】
TOEICの試験は2時間に及ぶので、途中で目が乾いたり疲れたりすることもあります。
目薬を差してリフレッシュさせましょう。
6【使い捨てのカイロや冷却シート】
試験会場の室温に服装だけで対応しきれない場合、首や腰などを温めたり冷やしたりすることができます。
試験開始前に貼り、試験に集中できるようにしておきましょう。
7【薬】
TOEIC公式サイトに「薬やのど飴は服用いただけます。試験開始前に試験官にお申し出ください。」との記述があります。
急な腹痛などが起きても大丈夫なように、不安な人は持っておくと安心ですね。
8【集中力を高めるグッズ】
会場に向かう途中や会場に着いてから自分の集中力を高めたりテンションを上げたりするためのグッズがある人は持って行くとよいでしょう。
音楽を聞いたり、動画を見たり。
使い込んだテキストをパラパラ眺めて、これまで頑張った自分を誉めてあげるのもアリです。
こういった物も本番で実力を全て出し切るために、軽視はできません。
最後に
いかがだったでしょうか?
ぜひ今回の記事を参考に、TOEIC本番をベストコンデションで乗り切ってください。
本文中にも書きましたが、もし時間があるなら一度公式サイトで受験上の注意点や持ち物についてチェックしておくことをオススメします。
>> TOEIC公式サイト「注意事項」
>> TOEIC公式サイト「当日の持ち物」
>> TOEIC公式サイト「よくある質問」